【2026年最新】RSウイルス母子免疫ワクチン(アブリスボ)とは?
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妊婦さんが知っておきたい効果と安全性、2026年定期接種化の動き
― 生まれてくる赤ちゃんへ贈る「最初の抗体」―
はじめに
2024年、日本で初めて妊婦さんを対象としたRSウイルスワクチン「アブリスボ」が承認されました。
2026年1月現在、産婦人科診療の現場でも新しい選択肢として導入が進んでおり、さらに2026年4月からは定期接種(公費助成)の対象となる予定です。
RSウイルスは、生後まもない赤ちゃんが感染すると重症化しやすい感染症として知られています。
これまでは有効な予防法が限られていましたが、妊娠中にお母さんがワクチンを接種することで、赤ちゃんに抗体を移行させるという新しい仕組みが実用化されました。
本記事では、専門医の立場から、最新のエビデンスに基づき、ワクチンの効果や接種時期、安全性について分かりやすく解説します。
RSウイルス感染症と乳児の重症化リスク
RSウイルス(Respiratory Syncytial Virus)は非常に一般的なウイルスで、2歳までにほぼすべての子どもが一度は感染するとされています。
成人や年長児では、鼻かぜのような軽い症状で済むことが多い一方、
生後6か月未満の乳児では、細気管支炎や肺炎を起こし、入院治療が必要になることがあります。
国内データでは、RSウイルスによる乳児の入院は年間数万人規模とされ、その約40%を生後6か月未満の赤ちゃんが占めると報告されています。
また、入院する乳児の多くは、基礎疾患のない健康な赤ちゃんであることも知られています。
母子免疫ワクチン「アブリスボ」の仕組み
アブリスボは「母子免疫(Maternal Immunization)」という考え方に基づいたワクチンです。
妊婦さんがワクチンを接種すると、体内でRSウイルスに対する抗体が作られます。
この抗体が胎盤を通じて赤ちゃんへ移行し、生後早期の感染から赤ちゃんを守ります。
有効性に関するエビデンス
大規模臨床試験(MATISSE試験)では、次のような結果が報告されています(N Engl J Med 2023)。
・生後90日以内の重症下気道感染症:約8割の減少がみられました。
・生後180日以内の重症下気道感染症:約7割の減少が報告されています。
これらの結果は、WHOや米国CDCでも評価され、乳児の重症化予防に有効な方法の一つと位置づけられています。
接種時期と安全性
推奨される接種時期
日本では、妊娠24~36週での接種が推奨されています。
特に、妊娠28~36週に接種することで、赤ちゃんへ移行する抗体量が十分確保できると考えられています。
抗体が胎盤を通じて移行するまでに約2週間かかるため、出産直前の接種は避けるのが一般的です。 副反応について
主な副反応として、以下が報告されています。
・接種部位の痛み
・頭痛
・筋肉痛
多くは軽度で、数日以内に自然に軽快します。
また、早産リスクについては、臨床試験においてワクチン接種群と非接種群の間に有意な差は認められていません。
現在は、安全性をより重視し、妊娠後期での接種が推奨されています。
費用と今後の見通し
現在は任意接種のため、費用は医療機関によって異なりますが、3万円前後が一般的です。
一部自治体では独自の助成制度が始まっています。
また、2026年4月以降は定期接種(公費負担)となる予定で、経済的負担は軽減される見込みです。
日常生活でできる予防策
ワクチンとあわせて、次のような生活上の対策も大切です。
・手洗い・手指消毒の徹底
・上の子の帰宅後の着替えと手洗い
・流行期の人混みを避ける
・室内の加湿(湿度50~60%)
・受動喫煙を避ける
受診の目安
妊娠中(産婦人科)
・ワクチン接種を検討したい場合
・発熱や咳に加えて胎動が減ったと感じる場合
出生後(小児科)
・呼吸がゼーゼーしている
・ミルクの飲みが悪い
・胸がへこむような呼吸をしている
まとめ:赤ちゃんを守るための新しい選択肢
RSウイルス母子免疫ワクチンは、生後早期の赤ちゃんを重症感染から守るための新しい医療手段です。
医学的なエビデンスに基づき、有効性と安全性が評価されています。
「打つかどうか」は、ご家族の考え方によって異なります。
まずは、妊婦健診の際に主治医へ相談し、自分にとって納得できる選択を考えていきましょう。


