生理痛
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つらい生理痛は婦人科に相談
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低用量ピルによる治療
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子宮の病気が原因のことも
つらい生理痛は婦人科へ
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生理痛は何らかの病気のサインである場合があります。
以下のような症状がある場合や、心配なことがある場合は、婦人科を受診しましょう。
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受診の目安となる症状
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生理痛がひどくて寝込んでしまうことがある
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生理痛が強く、通学・通勤が困難
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市販の痛み止めが効きにくい
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不正出血がある
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出血が多く、1~2時間で多い日用のナプキンからあふれることがある
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生理痛が生理のたびに強くなっている
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生理痛以外にも吐き気や頭痛、下痢などの症状がある
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貧血
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生理以外でも下腹部痛などの痛みがある
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血液とともに、レバーのような塊状のものが出ることがある など
生理痛の原因は?
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生理痛の原因となる病気がない場合(機能性月経困難症)と、
病気がある場合(器質性月経困難症)とがあります。
どちらもきちんと治療することで生理痛が改善します。
●生理痛の原因となる病気がない場合(機能性月経困難症)
子宮を収縮させるプロスタグランジンが過剰に分泌されたり、膣につながる子宮の出口(頸管や子宮口)が細く硬いため、流れ出る血液がスムーズに通れずに、痛みを伴うと考えられています。ストレスが影響して症状が重くなる場合もあります。
●生理痛の原因となる病気がある場合(器質性月経困難症)
子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜症、子宮の形の異常などの病気が原因で生理痛が起きます。
放っておくと鎮痛剤が効かないほどの激しい痛みや、出血による貧血などの症状が表れ、重症化するだけでなく不妊の原因になることもあります。早めに受診し、治療をすることが大切です。
どんなことを問診されますか?
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お悩みの症状などを問診票にご記入いただきます。
問診票をもとに産婦人科専門医が問診・診察を行います。
問診票には、お悩みの症状、生理周期、生理の日数、最終の生理開始日、初経の年齢、性交渉の有無などをご記入いただきます。
どんな検査をしますか?
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超音波検査で子宮や卵巣に重大な病気がないかをチェックします。
子宮や卵巣を確認するためには、経腟エコー検査が有効です。
性交渉の経験のない方には、お腹のエコー検査を行います。
問診の結果、必要に応じて血液検査や尿検査、子宮頸がん検診をおこなう場合があります。
どんな治療をおこないますか?
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生理痛の原因や重症度、個々のご希望に合わせて、お薬での治療をご提案します。
鎮静剤(痛み止め)
市販の痛み止めで効果を感じにくくなっている方は、処方薬での痛みのコントロールをおすすめします。
低用量ピル
生理では子宮内膜がはがれ落ちて排出されますが、子宮内膜が厚いほど痛みが強くなります。
低用量ピルには排卵を抑制する作用があるので、子宮内膜が厚くなりにくくなります。そのため、痛みの原因となるプロスタグランジンの産生を低下させたり、経血量の減少が期待でき、生理痛の改善につながると考えられています。
また、生理痛の原因として子宮内膜症が隠れている場合があります。低用量ピル内服により、子宮内膜症の悪化や予防にもなります。
漢方薬
即効性はありませんが、継続的に内服することで症状がやわらぐ方もいます。
鎮静剤と併用することも可能です。