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宗田聡のやさしい産婦人科ブログ

NIPTクリニックの選び方は?認証施設の見分け方と確認すべき5つの視点

  • 16 時間前
  • 読了時間: 10分

「NIPTを受けたいけれど、どのクリニックを選べばいいのかわからない」東京だけでも数十の施設がNIPTを提供しており、費用もサポート体制もさまざまです。検索すればするほど迷いが深まるという方もいます。


NIPT(非侵襲性出生前遺伝学的検査)は、妊婦さんの血液を用いて胎児の染色体疾患(主に13・18・21トリソミー)の可能性を調べるスクリーニング検査です。採血のみで実施でき、ダウン症候群(21トリソミー)の検出率は99.1%と高精度ですが、確定診断ではなく、陽性の場合は羊水検査などによる確定検査が必要となります。


NIPTを提供する施設には「認証施設」と「非認証施設」があり、遺伝カウンセリングの質や陽性時のフォロー体制に大きな差がある点は見落とされがちです。費用の安さだけで施設を選んだ結果、陽性判定後に適切なサポートを受けられず後悔するケースも報告されています。


この記事では、NIPTのクリニック選びで失敗しないために確認すべきポイントを、認証制度の仕組みから実践的な判断基準まで具体的に解説していきます。


認証施設と非認証施設の違いを理解する


NIPTのクリニック選びにおいて、最初に理解しておくべきなのが「認証施設」と「非認証施設」の違いでしょう。


出生前検査認証制度等運営委員会(日本医学会)が一定の基準を満たした医療機関を「認証施設」として認定しており、2026年4月時点で全国に多数の認証施設が登録されています。


認証施設には「基幹施設」と「連携施設」の2種類があり、両者が連携してNIPTを提供する仕組みです。


基幹施設と連携施設の役割

基幹施設は主に大学病院や総合病院で、産婦人科専門医と小児科専門医が常勤し、少なくともどちらかは臨床遺伝専門医の資格を保有しているのが特徴です。陽性判定後の高度な対応や羊水検査の実施、さらには出産後の小児科連携まで見据えた体制が整えられています。


連携施設はクリニック規模の施設が多く、基幹施設の支援を受けながらNIPTを実施する形態で、臨床遺伝専門医もしくは出生前検査に関する研修を修了した産婦人科医が対応にあたるのがほとんどでしょう。


連携施設で対応が困難なケースについては基幹施設が責任を持って補う仕組みとなっているため、連携施設であっても認証の枠組みの中で一定のサポート体制が担保されているわけです。


非認証施設との決定的な違い

非認証施設は日本医学会の認証を受けていない医療機関で、違法というわけではなく、医師の診察のもとで検査が行われます。


ただし、遺伝カウンセリングの実施が義務づけられておらず、カウンセリングが簡略化されていたり、結果を郵送・メールのみで通知する施設がある点は認識しておくべきでしょう。


厚生労働省の調査(NIPT受検者調査)によると、結果開示時に「説明がなかった」と回答した割合は認証施設で10%だったのに対し、非認証施設では84%にのぼりました。


NIPTの結果は97.8%が陰性となるため多くの方にとってカウンセリングの差は顕在化しないかもしれませんが、約1.8%の方にとっては、陽性を告げられた瞬間のサポート体制がその後の判断と心理的負担を大きく左右することになります。


NIPTクリニック選びで確認すべき5つの視点


認証施設であれば一定の水準は満たしていますが、同じ認証施設の中でも体制には差があります。ここでは、クリニックを比較する際に確認しておきたい5つの視点を掘り下げていきましょう。


視点1:臨床遺伝専門医が在籍しているか

NIPTの結果解釈には遺伝学の専門知識が求められます。


特に陽性判定が出た場合、陽性的中率の考え方や偽陽性の可能性について正確に説明できるのは、遺伝医学に精通した医師ならではでしょう。


臨床遺伝専門医は、日本人類遺伝学会から認定を受けた医師であり、出生前診断に限らず遺伝性疾患全般に対応可能な専門性を備えています。


連携施設の場合、臨床遺伝専門医が在籍していない施設もあるため、施設のWebサイトや問い合わせで確認しておくとよいでしょう。


視点2:遺伝カウンセリングの体制は十分か

認証施設では遺伝カウンセリングが必須ですが、その実施方法には施設ごとに差がある点は意外と知られていないかもしれません。


確認しておきたいのは、カウンセリングを対面で実施しているかどうか、専門医が直接担当するのか研修修了医が対応するのか、そしてカウンセリングと採血を同日に行えるかどうかといった点です。


仕事をしながら通院する方にとっては、来院回数を減らせるかどうかも実質的に重要な要素となります。


視点3:陽性時に羊水検査まで一貫して対応できるか

NIPTで陽性と判定された場合、確定診断のために羊水検査が必要となるケースがあります。


ここで問題になるのが、NIPTを受けた施設が羊水検査にも対応できるかどうかという点です。


NIPTのみを提供する非認証施設では羊水検査に対応できないことが多く、陽性判定後に別の施設を自力で探さなければならないケースが生じます。


一方、認証施設は必ず基幹施設と連携しているため、陽性時にもスムーズに次のステップへ進める体制が整っています。


限られた妊娠週数の中で新たな施設を探す手間と精神的負担を考えると、「万が一」まで見据えた施設選びが結果的に安心感の差となって表れるでしょう。


視点4:羊水検査費用の補助があるか

羊水検査の費用は10万〜15万円程度が一般的ですが、NIPT陽性時の羊水検査費用を全額補助する施設も存在します。


見かけ上のNIPT費用が安くても、陽性時に羊水検査代が全額自己負担になるケースでは、トータルの総額が逆転する可能性も十分にあるでしょう。


費用を比較する際は、NIPT検査代だけでなく、遺伝カウンセリング料、初診料、そして陽性時の羊水検査費用まで含めた「総費用」で比較してみましょう。


視点5:検査結果の説明が対面で行われるか

NIPTの結果は「陽性」「陰性」「判定保留」の3パターンで報告されますが、結果の受け止め方は人それぞれでしょう。医師と直接話せる環境が整っているかどうかは、安心感に直結する要素です。


認証施設では対面での結果説明が基本ですが、非認証施設では結果が郵送やメールで届くケースも多く見られます。


「判定保留」や「陽性」といった想定外の結果が出た場合に、文字情報だけでは不安を解消しきれないのは当然のことでしょう。


費用だけで選ぶと見落とす「見えないコスト」


NIPTの費用は施設によっておおむね9万円〜25万円程度と幅があります。


認証施設では近年10万円前後に設定するクリニックが増加傾向にあり、「認証施設=高い」というイメージは必ずしも現状に合致しなくなってきました。


ここで注意したいのが、費用に含まれているものと含まれていないものの区別です。


NIPT費用は主に「検査そのものの料金」「遺伝カウンセリング料」「初診料・再診料」の3つで構成されており、施設によってはカウンセリング料が別途加算されるケースもあるでしょう。


また、通院にかかる交通費や時間も見落とされがちなコストです。来院回数が多い施設ではその分だけ仕事の調整や交通費が増えることになるため、自宅や職場からのアクセスの良さ、土日対応の有無なども費用と同様に重要な判断材料となるはずです。


検査項目の多さに惑わされないために


非認証施設では「拡張NIPT」として、3つの主要トリソミー以外に性染色体異常や全染色体検査、微小欠失症候群なども検査対象に含めているケースがあります。


検査項目が多いほど安心できるように見えるかもしれませんが、ここには注意すべきポイントがあります。


3つの主要トリソミー以外の常染色体の数的異常については、ほとんどが流産に至るか着床に至らないとされている領域です。


ACOG(米国産婦人科学会)やACMG(米国臨床遺伝学・ゲノム医学会)などのガイドラインでも、主要トリソミー以外の稀な常染色体異常のスクリーニングは推奨されていません。こうした検査を追加しても偽陽性率が高く陽性的中率は低く、結果の臨床的な解釈が困難になりやすいのが実情でしょう。


認証施設が検査対象を3項目に限定しているのは、検査精度の十分な検証がなされている項目だけに絞ることで結果の信頼性を担保するという、科学的根拠に基づいた判断です。


性染色体の検査についても、3つの主要トリソミーと比較して検出精度が低いことが知られており、認証施設で検査対象から外されているのはこのためでしょう。


SNSやクチコミだけに頼らない施設選びを


NIPTのクリニック選びにおいて、SNSの体験談やランキングサイトを参考にする方は多いです。


体験談から得られるリアルな情報は貴重ですが、いくつかの注意点があります。


まず、NIPTの結果は97.8%が陰性であるため、クチコミの大半は「陰性だった方」の体験に偏りがちだという点です。陽性判定後のフォロー体制の良し悪しは、陰性だった方のクチコミからは見えにくいものです。


また、ランキングサイトの中には広告費に基づいて順位が決められているものもあり、必ずしも医学的な観点から施設を評価しているとは限りません。


施設選びの際は、クチコミやランキングを参考にしつつも、認証の有無、専門医の在籍、陽性時のフォロー体制といった客観的な基準で最終判断をしましょう。


NIPTを受ける前に知っておきたい検査の流れ


施設選びの判断材料として、NIPTの一般的な受検の流れも把握しておきましょう。


予約から採血まで

NIPTは妊娠10週以降に受けることができ、出生前検査の中で最も早い時期に実施可能な検査です。


まず予約を取り、来院日に遺伝カウンセリングを受けるところからスタートします。


カウンセリングでは検査の目的や限界、結果の意味、想定される選択肢について医師から説明を受け、十分に理解・納得したうえで採血に臨む流れとなります。


カウンセリングと採血を同日に行える施設もあれば、別日に設定する施設もあるため、来院回数に差が出る点は施設選びの際に確認しておきましょう。


結果の受け取りとその後

採血から結果が出るまでにはおよそ10日前後かかるのが標準的です。


結果は「陽性」「陰性」「判定保留」のいずれかで報告され、認証施設では医師から対面で説明を受けるのが基本です。


陽性と判定された場合は、確定診断のために羊水検査を検討してみましょう。


羊水検査は妊娠16〜17週頃に実施されることがほとんどであるため、NIPTは妊娠10〜14週頃に受検を完了させるスケジュールが、その後の判断に十分なゆとりを持てる計画といえます。


検査前にパートナーと話し合っておくこと

NIPTを受ける前に、パートナーと「検査で陽性が出た場合にどうするか」「確定検査を受けるかどうか」について話し合っておきましょう。


結論を出す必要はなく、「まだ決められない」という状態でカウンセリングに臨んでもまったく問題ありません。


大切なのは、漠然とした不安のままではなく、具体的な疑問を持って臨むことです。事前にスマートフォンのメモアプリなどに質問事項を書き出しておくと、当日の聞き漏れを防げるでしょう。


広尾レディースのNIPT検査について

NIPTのクリニック選びに迷っている方は、広尾レディース〜恵比寿本院〜にご相談ください。


当院は出生前検査認証制度等運営委員会(日本医学会)にNIPT実施医療機関(連携施設)として認定されており、基幹施設である東京慈恵会医科大学と連携して対応しております。


院長の宗田聡は、日本産科婦人科学会 産婦人科専門医および日本人類遺伝学会 臨床遺伝専門医・指導医の資格を持ち、長年にわたり胎児診断・出生前診断の診療・教育・研究に従事してきました。


米国ではNIPTの世界的第一人者であるビアンキ教授(米国NICHD所長)の研究室で基礎研究を学び、帰国後は母校筑波大学スタッフとして胎児診断・胎児治療の現場経験を積んだ、この分野のスペシャリストです。


日本医学会の施設認証ワーキンググループ構成員としてNIPT実施医療機関の審査にも携わっており、現在は日本産婦人科医会先天異常委員会委員長でもあります。


当院のNIPT費用は以下のとおり。

  • NIPT検査代(陽性時の羊水検査料金込み):99,000円(108,900円税込)

  • 遺伝カウンセリング料:10,000円(11,000円税込) 

  • 別途:初診料6,000円(6,600円税込)


NIPT陽性の場合、羊水検査の費用は全額補助いたします(検査以外の診察料などは除外)。羊水検査の実施から結果説明・カウンセリングまで、院長が一貫して対応する体制を整えており、基幹病院は院長が非常勤講師でもある東京慈恵会医科大学である点も、当院ならではの安心材料でしょう。


NIPTのみのご利用も歓迎しており、他院で妊婦健診を受けている方でもお気軽にお問い合わせください。年齢制限はなく、妊娠10週以降であればどなたでも受検可能です。FMF認定資格を保有するスタッフによる質の高い超音波検査も実施しており、安心して検査に臨める環境を整えています。


24時間インターネット予約が可能で、土曜日の午前中にも対応しております。

 
 
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