更年期の不安感・うつ症状 早期受診サイン
- レディース 広尾
- 10月6日
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はじめに
更年期は女性ホルモンの急激な変動期であり、不安感や抑うつ症状を経験する女性が増えます。実際、約20%が不安障害を、10%がうつ状態を経験するとされ、症状が進行するとQOLの低下だけでなく身体的健康リスクも高まります。早期に気づくためのサインと具体的な対応策を詳しく解説します。
症状の特徴と発現時期
更年期の不安やうつは、閉経前後5年以内に迎えやすく、その頻度は週に3日以上に達することがあります。典型的には、夜間のホットフラッシュ後に襲う動悸や発汗に伴い不安感が増し、翌日の無気力感や集中力低下といった抑うつ状態につながるケースが多いです。
鑑別診断のポイント
更年期不安うつと似た症状を引き起こすものに、甲状腺機能低下症や副腎疲労があります。甲状腺機能低下症は体重増加や寒がり、皮膚乾燥を伴い、血液検査でTSHやFT4の異常が確認できます。副腎疲労では慢性的な疲労感や血圧低下が見られるため、症状の出現パターンと検査結果の両面を評価することが重要です。
受診のサインと行動のすすめ
以下のサインが2週間以上続く場合は早めの受診を検討してください。
• 日常生活で中断を要する強い不安発作
• 自殺念慮や希死念慮を伴う抑うつ
• 睡眠障害が1ヶ月以上続く
これらの状態は心療内科・精神科や婦人科でのホルモン検査と精神評価を組み合わせた診断が必要です。
治療オプションとサポート体制
更年期に特化した治療には、エストロゲン補充療法やSSRIなどの抗うつ薬があり、エストロゲン投与で不安感が平均20%軽減する報告があります。認知行動療法(CBT)やグループセラピーも有効で、サポートグループに参加することで孤独感を和らげることができます。
まとめ&第一歩
更年期の不安感やうつ症状は早期発見・対応が鍵です。自己チェックで継続する症状を把握し、心療内科や婦人科の受診を通じて、ホルモン療法や心理的サポートを組み合わせた包括的ケアを始めましょう。


