子宮の教科書 第百十七話
column6
子宮頸ガンワクチンについて知りましょう。
子宮頸ガンの予防ワクチンは、世界中で広く打たれています。
日本は遅れて、最後のほうでようやく認可され、現在は諸外国同様に、中高生のある学年にだけ、公的な補助がつきますが、それ以外の一般女性は自費で接種しなければなりません。
また、小さな頃に打ってもらった麻疹のように、3回接種しなければ効果を得られません。
よく20代や30代の方は今さら予防接種を打っても手遅れで意味がない、と勘違いされています。もちろん、小さい頃に打っておけば中高生でうつるリスクは小さくなりますが、それ以上の年齢であっても遅くはありません。
ワクチンは100%すべてのウイルスをカバーして完全に予防してくれるようなタイプではないので、主力のウイルスはブロックしても、他の数種類ほどの子宮頸ガンのリスクとなるウイルスがいますので、定期的な子宮頸ガン健診は受けておく必要があります。
著者:宗田 聡医師(広尾レディース院長)
引用:31歳からの子宮の教科書(出版:ディスカヴァー・トゥエンティワン)