子宮の教科書 第百十三話
原因Q28 子宮頸ガンはセックスでうつるんですよね?
A 残念ながらセックスでうつります。 が、1人しか経験がなくてもうつります。 確率諭なのです。
子宮頸ガンは「HPV(ヒトパピローマウィルス)というウィルスが原因で起きます。HPVというウィルスにはたくさんの種類がありますが、そのほとんどは無害で、どこにでもいるのです。
ただ、その中のごく一部である数十種類ほどのウィルスにずっと感染していると、ガンになることがわかってきました。
そして、このウィルスはセックスでうつります。
残念ながら、コンドームでは100%防ぐことはできません。このウィルスは、広い範囲にわたっているウィルスだからです。
ウィルスは、男性の場合、睾丸のところやお尻の周り、太ももなど、いろいろなところにいます。たとえば男性が、自分の手で自分の下半身などを触っていれば、自分の手にウィルスがつきます。その手で相手の女性に触れば、相手の女性にも当然感染します。 どこにでもいるウィルスなだけに、感染するのはふつうのことですし、基本的に問題はおきないのですが、たまたまある種類(番号)のものをもらうこともあります。それがガンの原因になるのです。
もしその特定のウィルスをもらってしまったとしても、すぐにガンになるわけではありません。若いときは自分の免疫力でどんどん自然に治すことができます。
でも、だんだん年齢とともに免疫力は落ちていきます。そうすると、ある年齢から治りが悪くなってきます。あるいはタバコを吸っている、性病があるなど、ガンを進みやすくなるような何かが作用することもあります。とくにタバコは、ガンを進ませるので、絶対にやめたほうがおすすめです。
著者:宗田 聡医師(広尾レディース院長)
引用:31歳からの子宮の教科書(出版:ディスカヴァー・トゥエンティワン)
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