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コーヒーを飲む女性

子宮の教科書 第五十一話

ピルに副作用があったのは昔のこと


ピルには、もともと自分の身体から出ている女性ホルモンが入っています。

女性ホルモン自体に、身体に水分を溜め込む作用があるので、人によってピルを飲むことで、むくみを強く感じることもあります。

とくに昔は、ホルモン量の少ないピルがなく、治療用として使われていたホルモン剤を避妊用のピルとしても処方していましたので、当然むくみやすかったり、太りやすかったりしていました。

みなさんのお母さん世代からすれば、当時の記憶から「副作用で太るわよ」などというのでしょう。


けれども、現在処方されるピルは、1錠に含まれるホルモン量が非常に少ないので、まず太る人はいません。


パリコレに出ているプロのモデルさんなどが、みんな飲んでいるのを見ても明らかです。

また、たくさんの製薬会社から、さまざまな種類のピルが発売されています。

それぞれ配合されているホルモン剤の割合に特徴を持たせて開発されています。

どのタイプがいいかは個人差がありますので、婦人科の専門の先生と相談してみましょう。

うまくタイプが合うと、むくみもほとんど出ません。

ただし、生理時はいつも生理痛で2,3日寝込んでいたり、生理の1週間前から調子が悪くて食欲がなく、その期間は外食に行ったり暴飲暴食したりといったことをほとんどしていなかった方は要注意です。


なぜならピルを使い始めたことによりとても体調がよくなり、食欲も出て、生理の時期に関係なく大いに飲み食いしてしまう場合があるからです。

そうなると、当然太ります。じつは、ピルを使い始めた直後に、こういったケースは非常に多いのです。


ちなみにモデルさんのような方たちは、「ピルを飲んでも太るのは困る!」と、ピル服用中は非常に食事の摂りかたに神経をとがらせています。

太りたくないのであれば、ごはんがおいしくなった分だけ、食事コントロールをするのは当然です。



著者:宗田 聡医師(広尾レディース院長)

引用:31歳からの子宮の教科書(出版:ディスカヴァー・トゥエンティワン)


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