top of page

クリニック紹介

​お知らせ

コーヒーを飲む女性

子宮の教科書 第百五話

Q26 乳ガンなんて、まだ心配しすぎ?


A 乳ガンになる若い方が年単位ですごく増えてきています。


乳ガンになる患者さんの多くは、30代後半ぐらいから40代の方です。 ところが、まだみなさんは昔からのイメージを引きずり、ガンは閉経した人がかかるもの、つまり60歳以降の方の病気だと思っているようです。 晩婚化してきているため、30代、40代になっても、まだ20代と同じような感覚を持っている人がたくさんいますから、まさか自分がガンになるとはおもわないのでしょう。

しかし、それはとても危険です! 僕が医師になったころは、「生涯乳ガン率」、つまり死ぬまでの間に乳がんが見つかる可能性が、50人に1人だったのに、今では9人に1人になっています。2,3年前に見た資料が古くなってしまうくらい、毎年数字が上がっています。

この生涯乳ガン率が上がっている原因については、いろいろな説があります。 しかし、明らかに食生活が影響しているのは、間違いありません。

20~30年前の日本は、日本式の食事が一般的だったためか、こんなに乳ガンにかかる方はいませんでした。けれども、今は欧米型の食生活ですので、それが影響しているのでしょう。 ただ、欧米型の何がいけないかについては、意見もいろいろです。

たとえば脂っこいものや肉がいけないという意見もありますし、薬物(抗生剤や女性ホルモン)入りの飼料や肥料、農薬などが女性ホルモンに影響を及ぼしている可能性があうという報告も少なくありません。

実際に、日系人の双子による実験の事例があります。1人はアメリカに渡ってアメリカ特有の食生活を送っていました。もう1人は日本に残って日本式の食生活をしていました。結果、アメリカの食生活を送っていた方が、乳ガンなどの成人病になったのです。


著者:宗田 聡医師(広尾レディース院長)

引用:31歳からの子宮の教科書(出版:ディスカヴァー・トゥエンティワン)


Comments


bottom of page