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子宮の教科書 第十話

2つのホルモンのバランスが崩れるとうまく排卵できない


「排卵」「卵」などといわれると、お腹の中のことばかり考えてしまうかもしれません。 ましてや「排卵が起こっていない」「生理が不順」と聞くと、つい卵巣や子宮に悪いところがないかと、心配される方も多いようです。 しかし、もっとも大事なことは、実は「頭(脳)」で起こっているのです。 脳の中の「下垂体」というところから、「LH(黄体化ホルモン)」と「FSH(卵胞刺激ホルモン)」という2つの大事なホルモンが出ています。 この頭から出ている2つのホルモンが卵巣に指令を出して、卵巣の中の卵の素(もと)を成熟させていきます。 順調にホルモンが働くと、たくさんある卵の素の1つがだんだん大きくなって十分熟成し、卵巣から出ていきます。 けれどもこの2つのホルモンのバランスが崩れてしまうと、うまく排卵が起こりません たとえば、卵をおいしいリンゴにたとえてみましょう。 リンゴを大きく赤く甘くするのが、この2つのホルモンの役割だと思ってください(実際はもっと複雑に働きますが)。 リンゴを大きくするホルモンばかりが出るとします。リンゴは大きくはなっても、青いままです。 逆に、リンゴを赤く甘くするホルモンだけが出るとします。 リンゴは大きくならないまま、赤く甘くはなるものの、そのまま腐り落ちてしまい、おいしくなりません。 このように、両方のホルモンがしっかりバランスよく出なければ、大きくも赤くも甘くもならない、つまり卵がきちんと熟成し、排卵されないのです。 では、両方のホルモンのバランスが崩れるのは、どんなときでしょうか。 たとえば、環境の変化や人間関係のストレス、激しい運動などで、身体の状態がアンバランスになり、頭から1つのホルモンだけしか出ていないと、排卵内の卵がちゃんと育つことができず、排卵も起こりません。 つまり、精神的に安定していないと、頭から問題なく排卵の指令が出ないということです。 著者:宗田 聡医師(広尾レディース院長) 引用:31歳からの子宮の教科書(出版:ディスカヴァー・トゥエンティワン) https://www.amazon.co.jp/dp/4799312499


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