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HPVワクチンの効果と安全性:正しい知識で判断しよう

  • 執筆者の写真: レディース 広尾
    レディース 広尾
  • 11月4日
  • 読了時間: 2分

HPVワクチンとは

HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンは、子宮頸がんを予防できる数少ない手段のひとつです。現在日本で使用されているHPVワクチンは「2価」「4価」「9価」の3種類があり、それぞれ異なる型のHPVをカバーしています。


ワクチンの種類と効果

  • 2価ワクチン:HPV16型・18型を予防(全子宮頸がんの約65~70%をカバー)

  • 4価ワクチン:上記に加え、尖圭コンジローマの原因である6型・11型も予防

  • 9価ワクチン:さらに5種類の高リスク型をカバーし、子宮頸がんの原因の約90%を予防可能


ワクチンの効果

海外の大規模調査によれば、17歳以下で接種した女性は、未接種群に比べて子宮頸がん発症リスクが約88%減少することが報告されています(スウェーデン国民調査 2020年)。オーストラリアでは接種率80%超により、若年女性の高度異形成が90%以上減少し、「世界で最初に子宮頸がんを撲滅できる国」として注目されています。


推奨される接種年齢

WHOや厚生労働省は9~14歳での接種を推奨しています。この時期は性交経験がない場合が多く、また抗体の産生が高いため、最も高い効果が得られます。日本でも小学6年生~高校1年生の女子を対象に、定期接種として無料で行われています。


安全性について

HPVワクチンの副反応には以下のようなものがあります:

  • 局所反応:接種部位の痛み・腫れ(接種者の50%以上)

  • 全身反応:発熱(約10%)、頭痛や倦怠感(数%程度)

  • 重篤な副反応:アナフィラキシーは100万回の接種あたり約1~2例


最新の安全性データ

WHO、CDC、EMA(欧州医薬品庁)はいずれも「HPVワクチンは極めて有効で安全」と結論づけています。日本国内では、2023年度のデータで接種者の重篤副反応報告は0.002%未満とされており、他のワクチンと同等レベルです(厚労省 副反応報告制度)。


接種後の注意点

  • 検診の継続:ワクチン接種後も定期的な子宮頸がん検診(20歳以上は2年ごと)は必要

  • 生活習慣:禁煙・規則正しい生活・十分な睡眠も重要

  • 効果の限界:ワクチンはすべてのHPV型をカバーするわけではなく、既感染の型には効果がない

 
 
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