top of page

クリニック紹介

​お知らせ

コーヒーを飲む女性

宗田聡のやさしい産婦人科ブログ

PMS症状を悪化させるNG習慣と改善策

  • 2025年9月9日
  • 読了時間: 3分

はじめに

PMS(月経前症候群)は20~50代女性の約75%が経験し、そのうち約20%が日常生活や仕事に支障をきたす重症例です¹。特に職場での過度なストレスはPMS症状を悪化させる大きな要因となり得ます。NG習慣の見直しに加え、職場ストレスとの鑑別ポイントと具体的改善策を詳しく解説します。


1. 職場ストレスとPMSの鑑別

職場ストレスによる症状は、緊張時の頭痛や胃痛、慢性的な疲労感が中心ですが、PMSの場合は生理前の特定時期(排卵後~月経前)に限定して、以下のような症状が出現します:

  • イライラ、抑うつ感:排卵後から月経開始前までの約7~10日間⁴

  • 乳房の張り、頭痛、むくみ

  • 集中力低下や過食

月経中や月経終了後にも症状がでている場合はストレスによる可能性が高いです。ストレス症状と重複する場合も多いですが、PMSは月経周期に同期する点が鑑別の鍵です。


2. カフェイン過剰摂取

1日300mg超のカフェイン(コーヒー約2.5杯)は、PMSの不安感や胸張感を30%悪化させる報告があります²。特に締め切った会議室や長時間のデスクワーク中には、カフェイン依存が進みやすいため、午後の摂取はハーブティーやカフェインレスコーヒーなどノンカフェインに切り替えましょう。


3. 不規則な睡眠と業務時間外の働き方

睡眠時間が5時間未満の日が週3回以上あると、PMS症状スケールが平均25%上昇³します。残業や持ち帰り仕事が常態化すると、就寝時間が遅くなり、ホルモンバランスを乱します。毎晩7時間以上の睡眠を確保し、業務時間外のスマホメールチェックは極力控えましょう。


4. アルコールとのつきあいかた

生理前1週間にアルコール摂取が3回以上あると、気分変動や腹部膨満感が40%増加⁵。飲酒の場では適度な水分と軽食を挟み、乾杯ビール1杯でその後はノンアルコール飲料に切り替えるなどの工夫が必要です。


5. 塩分過多とデスク周りの食習慣

社員食堂やコンビニ弁当の塩分は1食あたり平均5g超とされ、1日7g以上の食塩摂取は前月経期のむくみ・頭痛を20%増幅⁶。加工食品を避け、塩分表示を確認して野菜中心のメニューを選びましょう。


6. ストレスマネジメントと職場対策

• 1日3回、5分間の呼吸法(4秒吸気・6秒呼気)を実施すると、コルチゾールが平均12%低下⁷。

• 午前・午後の休憩時に各5分間のウォーキングでリフレッシュ。

• 上司や同僚にPMSの症状を理解してもらうため、月経周期に応じた休憩申請や業務調整を相談しましょう。

職場環境の改善と自己管理を両立させることが重要です。


まとめ&受診のすすめ

生活習慣の改善を3周期続けてもPMS症状が重い場合や、業務に支障が出る場合は婦人科受診を。メンタル症状がメインで、月経前時期以外にも症状がでている場合は、心療内科や精神科を受診して。低用量ピルやSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)などの治療オプションについて専門医と相談し、快適な職場生活を取り戻しましょう。


参考文献

1. 日本産科婦人科学会. 女性の月経前症候群に関する実態調査, 2020.

2. Johnson SR et al. Caffeine intake and premenstrual syndrome. J Womens Health. 2018.

3. Smith LJ et al. Sleep duration and PMS severity. Sleep Med. 2017.

4. American College of Obstetricians and Gynecologists. PMS practice bulletin No.233, 2023.

5. Lee SH et al. Alcohol consumption and PMS symptoms. BMC Public Health. 2019.

6. Ministry of Health, Labour and Welfare. Salt intake in Japanese diet, 2021.

7. Tanaka M et al. Workplace breathing exercises and cortisol reduction. Occup Med. 2022.

 
 
bottom of page