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宗田聡のやさしい産婦人科ブログ

おりもの異常:受診前に知るべき簡単ニオイ・かゆみ・量のチェックポイント

  • 執筆者の写真: レディース 広尾
    レディース 広尾
  • 2 日前
  • 読了時間: 3分

1.おりものの役割と基本知識

おりものは子宮頸部や膣から分泌される粘液で、膣内環境の維持に重要な役割を果たします。生理周期に合わせて、卵胞期は透明でサラサラ、排卵期は水飴のように伸びる粘性、黄体期以降は粘り気が増し、月経前には減少します。普段の変化を知っておくことが、異常を早く見つける第一歩です。


2.異常を見分ける3つのポイント

  • ニオイ:正常時はほぼ無臭。突然「魚くさい」「腐ったような強い臭い」がする場合は細菌性膣症やトリコモナス膣炎の可能性があります。

  • かゆみ:軽いむず痒さは生理的変化内ですが、強いかゆみが続くとカンジダ膣炎やおりものシート・下着などの接触アレルギーを疑いましょう。

  • :排卵期の増加や月経前の減少は正常範囲ですが、急激に増えたり減ったりしたら要注意。急な増加は感染やストレス、過少はホルモン低下のサインです。


3.主な原因と症状の見分け方

  • カンジダ膣炎:白くクリーム状のおりもの+強いかゆみ。

  • 細菌性膣症:灰色~薄白色で魚臭。

  • トリコモナス膣炎:黄緑色、泡状で悪臭。

  • ホルモンバランスの乱れ:ストレスや更年期でおりものにムラが出る。

  • 生活習慣(日常のムレ・摩擦):通勤中の締め付ける服装(ジーンズやズボンなど)や合成繊維の下着・おりものシートで蒸れがちに。



4.受診のタイミングとセルフケア方法

受診すべきサイン】

1.血が混じる・膿のような分泌物が出る。

2.強い悪臭や尿のようなツンとした臭い。

3.激しいかゆみ・痛みで日常生活に支障。


セルフケアのポイント】

  • 綿素材(オーガニック)の下着に替え、バッグに予備を携帯してこまめに履き替える。

  • 低刺激・無香料ソープ(デリケートゾーン用)で優しく洗い、しっかりすすぐ。

  • 市販の抗真菌クリームや使い捨てライナーで一時的に対処。

  • 症状が続く場合は早めに婦人科クリニックを受診しましょう。


5.働く女性のための日常対策と予防習慣

  • 通勤中・オフィス:蒸れにくいパンティライナー、こまめなストレッチで血流改善。

  • 食生活:ヨーグルトやキムチなど発酵食品、オリゴ糖で腸内環境を整え、膣内の善玉菌をサポート。

  • 運動・ストレス管理:週2回以上のウォーキングやヨガでコルチゾール抑制、ホルモンバランス維持。

  • 睡眠:7時間以上の質の良い睡眠で性ホルモン分泌リズムを安定化。


6.まとめ

おりものの「ニオイ・かゆみ・量」は、身体からの大切なサインです。まずは普段の基準を知り、変化を記録してみましょう。異常を感じたらセルフケアで様子を見つつ、必要なら早めの検査・治療を。日々の習慣改善で再発予防もしながら、安心して働ける毎日を取り戻しましょう。

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