乳がんの疫学
〈乳がんの罹患率と死亡数〉

●急増する乳がんの罹患数(女性)

●10年生存率

●死亡者数

乳がんの主なリスク要因
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初経年齢が早い
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閉経年齢が遅い
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出産歴がない
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初産年齢が遅い
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授乳歴がない
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閉経後の肥満
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飲酒習慣
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一親等の乳がんの家族歴
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良性乳腺疾患の既往歴
自分でできる乳がんチェック
乳房のへこみやひきつれ

乳房のしこり
乳頭・乳輪の湿疹やただれ
乳房から血の混ざった分泌液が出る
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しこりがある。
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乳房の位置が左右対称でない 乳房の皮膚がへこんでいる。
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指でつまむとへこむ(えくぼができる) 反対に皮膚が盛り上がっている。
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乳頭が引っ込む。
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乳頭が傾いている。
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乳頭から血液の混じった分泌液がでる。
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乳頭や乳輪にしつこい湿疹ができてなおらない。 乳房の皮膚がオレンジの皮のようになる。
乳がんの検査について
乳がんの検査には、触診・マンモグラフィー・乳腺エコー・MRIなどがあります。
触診では小さな癌は見つけにくく、マンモグラフィーは痛みがあるため敬遠されることもあります。
またマンモグラフィーでは、日本人に多い高濃度の乳腺では病変が隠れることがあります。
乳腺エコーは痛みもなく手軽にできますが、時間がかかったり技術者によって精度が変わることもあります。
MRIは高額で通常は精密検査の時に行われる検査です。
当院で採用している、マイシグナルは、尿検査で手軽に簡単に受けることができ、
感度がいいので小さな癌でも早期に見つけることができます。
また、一回の尿検査で乳がんだけでなく、複数のがんの検査をすることも可能です(別途費用別)
よくある質問
Q. 更年期障害の治療に用いられるホルモン補充療法は乳がん発症リスクと関連がありますか?
エストロゲン(ホルモン)とプロゲスチン(プロゲステロンなどのホルモン)を併用する方法では、乳がん発症リスクは、わずかながら高くなることが確実です。
ただし、エストロゲンとプロゲスチンを使用するホルモン補充療法が乳がん発症リスクを高める程度はわずかなので、使用することによる利益とのバランスを考え併せて、使用するかどうかを決める必要があります。
エストロゲンだけを補充する方法では、乳がん発症リスクは高くなりません。
Q. 大豆食品やイソフラボンの摂取は乳がん発症リスクと関連がありますか?
大豆食品やイソフラボンの摂取で乳がん発症リスクが低くなる可能性があります。
しかし、イソフラボンをサプリメントの形で服用した場合に乳がん発症リスクが低くなることは証明されておらず、安全性も証明されていません。
Q. 乳製品の摂取は乳がん発症リスクを高めますか?
乳製品の摂取により乳がん発症リスクはむしろ低くなる可能性があります。
Q. 肥満は乳がん発症リスクと関連がありますか?
世界的には、閉経後の女性では肥満が乳がん発症リスクを高めることは確実。
一方、閉経前の女性では、世界的には、肥満は乳がんのリスクを下げることが確実視されてる。
しかし、日本人を対象とした研究では、閉経前であっても肥満が乳がん発症リスクを高める可能性があることが示され、世界のデータと異なる結果となりました。
Q. アルコール飲料の摂取は乳がん発症リスクを高めますか?
閉経の前後を問わずアルコール飲料が乳がん発症リスクを高めるのは確実で、摂取量が増加するほどリスクも高くなる。
Q. 喫煙は乳がん発症リスクを高めますか?
喫煙により乳がん発症リスクが高くなることもほぼ確実です。
また、受動喫煙(他人が吸ったの煙を吸うこと)も乳がん発症リスクを高くする可能性があります。